ファイナルカットの第5話が放送されましたね。

今回のターゲットは藤木直人さんが演じる百々瀬塁。ラスボスかと思っていましたが、早くも対決です。

 

これまでのターゲットとは違いかなり手強いです。

 

今まで集めた慶介の証拠をすべてフェイクニュースにしようとしています。

こいつ、すごい!ある意味関心です(^_^;)

 

あと、マスコミ騙しとして取り上げられたジョイ・スカッグスって実在する人物なの?気になりますね。

 

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百々瀬のフェイクニュース変更作戦 ネット上では大反響

フェイクニュースというのは、その名の通り嘘のニュースのこと。

SNSなどで拡散させて、ターゲットとなる相手を陥れるためや、誰かを利益のために使われます。

 

アメリカの大統領選挙などでも行われ、「ローマ法王がトランプ大統領を支持した」などと拡散して投票に影響をあたえることも合ったそうです。

メディアやSNSの力ってホントすごいです。。何が本当なのかわからない世の中になってきてしまいましたね・・・。

 

フェイクニュースの存在にネット上でも様々な声が。

 

今までのファイナルカット全部フェイクカットになっちゃうじゃん…ドラマのタイトルの意味とは

 

慶介の魂の叫びが何一つ届いてなかった

 

FinalCutマジで面白すぎるw!! どんな映像が出てきてもフェイクニュースにされるのか… いや、流石に視聴者気づくだろww

 

メディアの力こえーー。。 …って思うけど、今テレビの情報ってみんなどのくらい信じてるんだろ。。 FINAL CUT

 

えー!フェイクニュースで逃げ切るつもり??百々瀬ってしぶとい!!反省してない!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ 慶介これからどうするの〜???

 

これなら今までのファイナルカット全部フェイクニュースにできちゃうね、やばいね慶介

 

フェイクニュースやば。 このドラマ見るとニュース番組信用できなくなる。

 

なにがどう報道されようが、それはフェイクニュース。万が一にでも真実が知れ渡ったとしても所詮はフェイク。信憑性はゼロ… 百々瀬やるな〜

 

こんなに早く、百瀬のファイナル・カットが来たから、もう一悶着あるとは思ってたけどこれ最後にちゃんとぎゃふんと言わせられるの??

 

メディアの力て強大で恐ろしい。。。

 

すごい展開になってきた

 

百々瀬ー‼ メディアの力怖い‼ 嘘を事実かのようにしてしまうんだ

 

やっぱり百々瀬さん手強い… 悔しい悔しい悔しい(╯‵□′)╯︵┻━┻

 

やっぱり、百々瀬はそう簡単に倒れないよなぁ~💦 というか、警察からの横やりとか言ってるのを放送してる時点で怪しいと思う人はいるだろうし、、ちょっとなぁ~💦

 

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ジョイ・スカッグスは実在する人物?

マスコミ騙しとしてジョイ・スカッグスという人物が紹介されました。

「フェイクニュースの元祖」と言われる人物みたいですが、この人って実在するの?

 

 


こちらにこんな記事がありました。どうやら実在する人物のようですね。

すげー!!

 

第1回 メディアを騙す男達:インターネット時代の報道姿勢を問い直す

嘘と誠。虚実皮膜―――古来、人間は他人を騙す事に強い関心を抱いてきた。誰かを騙す事によって不正な利益を上げたり、それが昂じて騙す事を職業にしてしまったり(ペテン師)、逆に一銭のお金も儲ける事ができないのに、誰かを騙す事に「生き甲斐」を感じるというような人さえいる。
ユニークな人の多いアメリカには、報道機関を騙す事に生き甲斐を見出す、自称「メディア芸術家」がいる。ニューヨーク在住のジョイ・スカッグスが、その人だ。彼は1968年以来、巧妙な作り話を餌に、何度となくメディアを騙し続け、その全てに成功を収めてきた。犠牲となったメディアには、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ボストン・グローブ、AP、UPI、ABC、CBSAそうそうたる名前が連なる。これら大メディアに、地方のテレビ局や新聞も含めれば、数え切れないほどだ。
スカッグスはメディアを騙して金を儲けるわけではない。むしろ多大な資金と労力を費やしている(芸術家として創作した絵画や彫刻を売ったり、大学の非常勤講師としてメディア論を講義したりして生計を立てている)。彼が何故、こんな事をするのか。その詳しい動機は後で説明するとして、まずは彼の代表的仕事を紹介しておこう。

 

裁判自動化コンピュータ(1995年)

 米国で一流科学者150人が協力して、裁判を自動化するスーパー・コンピューターを開発した。これを使えば、どんな難解な裁判でも、瞬時に正確な判決を下す事ができる―――こう聞かされても、半信半疑の方が多いかもしれない。しかし国際的に名高いCNNが、トップ・ニュースでこれを報じたとしたら?結論から言えば、この話は全くのでっち上げだ。しかしこれを真実としてCNNが報道したのは、本当の話である。
CNNの社史に汚点として残るであろう歴史的誤報が発生したのは、世界中を騒がせたO.Jシンプソンの刑事訴訟で、同被告に無罪が言い渡された直後だ。裁判の行方を見守っていた誰もが、判決に疑問を抱いた。その時CNNのニュース・ルームに、奇妙な記者会見の招待状が届いた―――「ソロモン・プロジェクト:裁判自動化プログラムが、シンプソンに有罪判決」。CNNの記者は、デモ会場に指定されたニューヨーク市内のオフィス・ビルに飛んだ。実験室らしき部屋には無数のコンピューターが並び、30人ほどの科学者が真剣な顔で作業している。CNNの記者を前に、ソロモン・プロジェクトの責任者で、ニューヨーク大学教授のボスノ博士が説明する。
「我々は並列スーパー・コンピューターと人口知能を組み合わせた、裁判自動化システムを開発しました。これを使えば、頼りにならない判事も、信用できない陪審員も要りません」いかにも学者肌のボスノ博士が語る口調は、落ち着いて自信に満ちている。CNNは特集番組でソロモン・プロジェクトを報じた。
しかし後日、これは架空の人間を主人公にした、完全な作り話である事が判明した。「ボスノ教授」と自らを偽った男の本名は、ジョイ・スカッグス。報道関係者の間では、知る人ぞ知る「Prankster(食わせ者)」だった。CNNの記者が目撃した科学者達は、スカッグスが雇ったエキストラ俳優だった。CNNは96年1月、訂正放送を流した。

 

犬の娼家(CatHouse for dogs) (1976年)

「性的欲求不満に悩む、ニューヨークの飼い犬に朗報。マンハッタンにある「犬の娼家」では、飼い主が50ドルを払うだけで、そのペットにお相手を紹介、性的に満足させます」。交尾する犬を満足げに見守る飼い主達(全員、スカッグスが雇ったエキストラ俳優)を、ニューヨークのテレビ局WABCが「事実」として放送。この番組は同年のエミー賞候補にノミネートされた。犬と猫をかけた洒落にもなっている(娼家は英語で「キャット・ハウス」)。

 

ファット・スカッド(肥満撃滅隊) (1986年)

「肥満は現代文明の敵だ!」ニューヨークを拠点に、元海軍軍曹ジョー・ボーン(実はスカッグス)が結成した「ファット・スカッド(肥満撃滅隊)」が、潜在需要3400万人の米ダイエット市場に奇襲攻撃をかける。腕利きのスカッド隊員が、肥満者を3交代制で24時間監視。医者の許したカロリー以上の食物は一口たりとも食べさせない。契約金は1日当たり300ドルで最低3日間必要。一度契約したら途中解約はできない。
「スカッドのおかげで、こんなに痩せる事ができました」涙を流して喜ぶ女性と、冷蔵庫の前に腕組みして陣取る隊員達(女性も隊員も、全員サクラ)をABC放送が「斬新なビジネス」として全米に紹介した。これは世界的な注目を浴び、ドイツ、フランス、日本のテレビ局も報道した。

 

ゴキブリ・ビタミン剤(1981年)

「地球上に3億5000万年に渡って繁栄してきたゴキブリには、人類を遥かに上回る生命力がある」と、昆虫学者のジョセフ・グレゴル博士(実はスカッグス)は説く。このゴキブリからホルモンを抽出し、ビタミン剤として製品化した。「この薬を飲めば、間接炎、貧血、様々な皮膚病がたちどころに完治します」。WNBCのニュース番組に出演したグレゴル博士は、ゴキブリの飼育ビンを手に、とうとうと語った。

 

動く懺悔室(1992年)

「現代人を救うためには、教会はもっと積極的なアプローチをしなければならない」―――ドミニカ共和国出身のアンソニー・ジョセフ神父(スカッグス)は、ある日、そんな神からの啓示を受けた。「多忙な現代社会に生きる人々は、教会を訪れて懺悔する暇もない。よし、それなら私の方から街に出て、懺悔のチャンスを人々に与えてあげようではないか」ジョセフ神父は自転車を改造して、動く懺悔室を作った。これを運転してニューヨークの五番街やウォール・ストリートに出かけると、忙しいビジネスマンが集まる事、集まる事。普段は金儲けにかまけて教会に行くのをサボっていた彼らは、自転車の荷台につけられた懺悔室に頭を突っ込んで罪を告白すると、「神父のお陰で救われました」と涙を流して足元にすがった。ビジネスマンばかりか、CNN、CBS、FoxTV、ロイターからAP通信まで、主要なメディアは「神父」の勇気ある行動を、褒め称える報道を流した。


いかがだろう。馬鹿馬鹿しいけど、面白いでしょう?こういう話が、他にも山ほどあるのだ。これだけのプロジェクトを発想し、まとめあげる想像力とエネルギーがあるのだから、おかしな仕事から足を洗って、作家とかテレビ番組のプロデューサーにでもなればいいのに、と思うが、まあ当人の自由だから、大きなお世話であろう。それにスカッグスが、このような悪戯を繰り返すのは、単に「ふざけて面白がるため」だけではない。現代社会を批判する独自の方法として、メディアをペテンにかけているのだ。その動機を、彼は次のように語る:
「我々は生まれた瞬間から、批判的思考と分析を停止するよう教育される。家庭、学校、企業、宗教団体、あらゆる組織が、人間の批判能力を殺してしまう。それをさらに助長するのがメディアなのです。ジャーナリストは専門家でも無いのに、その報道を人々は無条件に信用してしまう。私はそれに警鐘を鳴らしたい」
スカッグスは1960年代、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジで絵画や彫刻などを手がける、芸術家としてスタートした。その当時の地元新聞が、ビレッジ住民に関して誤解を招く報道をして以来、メディアを懐疑的に見るようになったという。その無責任な報道姿勢を逆手に取った、作り話で逆襲を試みるようになった。
「その時から私は、絵画と彫刻という伝統的媒体を捨て、メディアを私のメディア(表現媒体)とすることに決めたのです」(スカッグス)
巨大新聞やテレビ局の報道を操る事によって、普段は表に現れない人間の本音や、社会の真相が思わぬ形で浮き彫りにされるという。作り話は単なる作り話ではなく、世相を反映した痛烈な風刺が効いていなければならない。そうでなければメディアは飛びついて来ない。そこに「メディア芸術家」としての、彼の手腕が試される事になる。
「ソロモン・プロジェクト」は米国の裁判制度の欠陥を、「犬の娼家」は行き過ぎたペット・ブームを、「ファット・スカッド」は現代人の過剰なまでのダイエット志向を揶揄したものだ。
それにしても30年間で40回以上も悪戯を繰り返して来たというが、なぜばれないのだろう?
「メディア自身が昔の報道を忘れてしまうからです。CNNは5回も騙されている。訂正報道は形ばかりの短い物。まるで出さないメディアもある。未だに私の作り話を真実と信じている人々も多いはず」(スカッグス)。

 

##インターネット時代の報道:真実と虚構の境目が曖昧に

スカッグスはメディアを騙すコツを「現実の、ほんの数歩手前を行く事」と表現する。どんなに面白い話でも、現実とかけ離れていれば最初から信用されない。しかし最近、このバランスをとる事が急に難しさを増して来た、とこぼす。「現実がどんどん奇妙な方向に進化している。これを作り話で負かすには、とてつもない想像力と技巧が要求される」(スカッグス)
幾つかの実例を見れば、スカッグスの悩みが理解できる。たとえば1999年10月には米国のポルノ写真家が、「インターネット上で美人モデルの卵子を競売にかける」というサービスを開始し、これを世界中のメディアが取り上げて報道した。
実はスカッグスは1976年に、これと似た話でメディアを騙している。「有名人の精子を集めて売る精子バンク」がそれだ。当時は作り話に過ぎなかったが、精子バンクはその後現実化した。今回の「美人モデルの卵子競売」は、さらに奇妙な話だ。まさに現実が虚構に追いつき、追い越してしまったと言える。
しかし「卵子競売」はウエブ・サイトが作られただけで、実際に競売が成立した形跡はない。当の写真家は本気と言っていたが、実際のところは企画倒れだ。そうなると、これは真のニュースと言えるのだろうか、それとも世間の関心を引くための作り話だったのか。
似たような話は1998年にも起きている。米国の男女高校生が2人の「初体験」の様子をビデオ撮影し、インターネット上で生放送すると発表した。噂はたちどころに広まり、宗教・教育団体が非難する一方で、両者に「頑張れ、負けるな」という励ましの声も多数寄せられた。2人の高校生は、ついに弁護士を雇って徹底的に戦う姿勢を見せた。新聞やテレビも報じ、「初体験」放送当日の8月4日、2人のウエブ・サイトにはアクセスが集中した。その結果回線がパンクし、放送は実現しなかった。しかし、そもそも2人は当日、「行為」に及ばなかったようである。土壇場で怖気づいたのか、最初から騙すつもりだったのか。この話はニュースだったのか、作り話だったのか。これに関する新聞・テレビ報道は、誤報になるのか。
インターネットの普及によって、メディアを流れる情報の、真実と虚構の境目が曖昧になってきた。これを冷静な目で分析し、正しい情報を伝えるべき新聞やテレビが、現在はむしろ無責任な報道を煽る格好になっている。スカッグスに騙された報道機関は、信用を落としても、実害を起こしたわけではないから「無罪放免」だが、巨額の金が絡んでくると、情状酌量とはいかない。メディアの無責任報道のせいで、企業の株主達が大損を被ったのが、次に紹介する「エミュレックス事件」だ。

##ネット上の偽プレス・リリースで株価暴落

西暦2000年も押し迫った12月29日、エミュレックス事件の容疑者が裁判で有罪を認めた。この事件は米国の学生がインターネットを経由して、偽のプレスリリースを流す事によって、西海岸の通信機器メーカー、エミュレックス社の株価を操作し、不正利益を上げたというものだ。この際、同社の株主が被害に遇い、総額1億1000万ドルもの損失を被ったとされる。被告の学生に対する刑事罰は3月に言い渡されるが、最大で3億ドル3000万ドルの罰金・損害賠償となる。
この事件では、犯人の学生にまんまと騙され、偽のプレスリリースを流したブルームバーグなどメディアの責任がクローズアップされた。
事件が起きたのは2000年の8月26日だ。経済情報専門の通信社ブルームバーグ・ニュースが早朝、「カリフォルニアの光ケーブル・メーカーエミュレックスが決算報告を大幅下方修正すると共に、同社CEOが責任を取って辞職する」と報じた。ブルームバーグに続いて、Dow Jones News Service、CBS Marketwatch.com、CNBC、TheStreet.comなどの各種メディアが次々に、このニュースを流した。この直後から同社株への売り注文が殺到し、103ドルの株価が僅か15分で45ドルまで急落した。これによってエミュレックスの株式時価総額は、一時的に25億ドル落ち込んだ計算になる。
ところがこの直後にエミュレックスからNasdaq Stock Marketに連絡が入り、これが嘘の情報である事が分かった。同社の決算報告に間違いや偽りはなかったし、CEOが辞めるという事実もなかった。Nasdaqは即座にエミュレックス株の売買を停止した。ニュースがガセネタである事がわかると、同社の株価はみるみる回復し、その日の終値では、ほぼ急落前の価格に戻した。
しかし朝に流れた偽情報を信じ、慌ててエミュレックス株を売った株主達の多くは、その後、株価が再上昇し始めても、買い直すタイミングを逸して大損した。Nasdaqは「取引停止前に交わされた売買契約は成立する」と発表した。偽ニュースに基づいた売買でも、一旦取引が成立した以上、キャンセルできないというのだ。
偽情報の発信源は、インターネット上の広報通信会社インターネット・ワイヤーが流したプレス・リリースだった。ここに何者かが、エミュレックス社のプレス・リリースに見せかけた、偽のリリースを送りつけのだ。これをインターネット・ワイヤー社が、よく確かめもせずに、各報道機関に流したのだ。さらに呆れた事に、ブルームバーグを始めとした報道機関も、インターネット・ワイヤーが流した情報を、そのまま横流しした。実際のところは、インターネット・ワイヤーがウェブ上に偽リリースを公開した直後から噂が広がり、エミュレックス株は下落し始めていたのだが、その流れを決定づけたのが、ブルームバーグを始めとした報道機関であった。「プロの報道機関の流す情報だから間違いはあるまい」と見た投資家が、一挙に売りに走ったのである。

##メディアに法的責任はない

事件発生から間もなく、容疑者がFBIによって逮捕された。捕まったのは、ロサンゼルス郊外に住む23歳の大学生マーク・ジェイコブという男だ。彼は株価を意図的に下げ、「空売り」と呼ばれる手段によって、23万ドルに上る不正利益を上げていた。
12月末の裁判で、容疑者ジェイコブが有罪を認めたものの、腹の虫が収まらないのは、被害にあった株主達である。刑が確定すればジェイコブには最高46ヶ月の懲役と2億2000万ドルの罰金、さらに1億1000万ドルの損害賠償が課せられるが、今や素寒貧の男が、こんな大金を払えるわけがない。このままでは、被害に遇った株主達は泣き寝入りである。
被害者らが訴えるとすれば、結果的に偽情報を流したメディアという事になる。実際、事件直後の昨年9月、フロリダ州の被害者が損害賠償を求め、インターネット・ワイヤーとブルームバーグを告訴している。しかしメディア産業に詳しい弁護士によれば、「過失的に生じた誤報による被害に対しては、メディアには損害賠償をする法的責任は無い」という(意図的に嘘の情報を流したら、これは当然有罪である)。表現の自由を最大限に尊重する米国では、メディアにこうした特権が与えられているのだ。もし、こうした保証が無いと、メディアは誤報を恐れて、自らの報道を規制する恐れがあるから、という。
しかし、そうなるとプロの報道機関の役割とは一体何なのか、という疑問が湧いてくる。今回の事件では、インターネット・ワイヤー社も、そこからリリースを貰った、各報道機関も嘘を見破れなかった。エミュレックス社の広報担当者によれば、こうしたメディアから、事実を確認するための電話は1本も入らなかったという。
この場合、責任は報道機関の方が重い。というのは、広報通信会社は基本的に、企業から送られたリリースを垂れ流すのが仕事だからだ。企業のプレス・リリースは、いわば自社広告のような物だから、そこには客観性がかけていたり、全体として間違っている事もある。そうした点をきちんと確認し、客観的な評価などを加えて記事にするのが、報道機関の役割なのである。
ところが今回の場合は、ブルームバーグを始めとした報道機関は軒並み、事実確認を怠り、インターネット・ワイヤーが流した情報を、そのまま横流ししただけなのである。報道機関の本来の役割を、全く果たさなかった事になる。実際のところは、インターネット・ワイヤーがウエブ上に偽リリースを公開した直後から噂が広がり、エミュレックス株は下落し始めていたのだが、その流れを決定づけたのが、ブルームバーグを始めとした報道機関であった。「プロの報道機関の流す情報だから間違いはあるまい」と見た投資家が、一挙に売りに走ったのである。ところが実情は、報道機関の流す情報もウエブ上の噂と大差なかったのだ。
こうした情けない事態の背景には、金融ニュース分野における過熱競争がある。投資家はライバルよりも数秒早く金融情報を入手するだけで、巨額の利益をあげる事ができる。こうした人達に向けて、報道機関は一刻を争って、経済ニュースを届けようとする。こうした状況では、広報通信会社から回ってきたリリースの、事実確認などしている余裕はない。リリースをちょっと手直しして、記事に仕立て上げ、即座に流してしまうのである。こういう事が毎日行われているわけだから、今回のような事件が何時発生してもおかしくはなかった。
私はかつてニュージャージー州にある、ダウジョーンズ・ニュースの編集部を見学する機会を得た。高層ビルの1フロアをぶち抜いた巨大なニュース・ルームに、400台以上の端末がずらりと並び、各端末の前に記者が陣取っている。フロアを案内してくれた編集長によれば、一人一人に課せられたノルマは、1日13本の記事を契約クライアントに流す事だ。午前9時から午後5時半まで、彼らは一歩も表に出る事なく、プレス・リリースを基に記事を書き続けるのだ。編集部というより、ニュース生産工場という趣だった。スタッフには、以前に記者経験の無い若者が多いという。ここで経験を積んでから、もっと良い仕事を探すのだ。こういう環境下で生まれたニュースが、巨大資金の動く株式市場に影響を与えるというのも、恐ろしい話である。
しかし法的責任は免れても、エミュレックス事件のような過ちを繰り返せば、メディアの信用は失墜する。ブルームバーグはクライアント1件当たり、平均で1万5000ドルの契約料を徴収していると言われる。クライアントにしてみれば、高い料金を払わされた挙句、「間違いがあっても法的な賠償責任はありません」では、納得できないだろう。
ではメディアはどのようにして責任を取るのか。私は事件発生直後、ブルームバーグの広報担当者に今後の対策を尋ねようとしたが、留守禄に残したメッセージに返答は無かった。しかしこの点に関しては、ブルームバーグ・ニュース編集長のマシュー・ウインクラー氏が、ニューヨーク・タイムズ紙に、次のようなコメントを載せている。
「今回の事件は、我々のプレス・リリースのチェック体制を強化する事に結びついた。具体的には、リリースに不自然な情報が含まれていた時は、記者は電話などで事実確認をする事が義務付けられる」
しかし逆に言うと、それ以外の場合は、これまで通りノーチェックでいいという事だ。経済通信社では、企業のリリースを貰ってから、記事を流すまでに費やす平均時間は僅か15分。たとえ事実確認のためとはいえ、「スピードを犠牲にするつもりはない」(ウインクラー氏)という。

##内部処分で終る「メディアのケジメ」

法的責任を追及されないとすれば、メディアはどのようにして責任を取るのか?まず重大事件に関する誤報では、担当者は時間の問題で処分されると見てよい。最近の例では、98年7月にCNNが犯した大誤報がある。同局は「米軍がベトナム戦争中、脱走兵に対しサリンを使った毒ガス攻撃をしていた」と報じた。しかし国防省の抗議を受け、CNNが事実確認をしたところ、「取材不足による誤報」との結論に達した。CNNは即座に謝罪すると共に、番組のプロデューサー二人を解雇した。この番組を担当したCNNの花形記者ピーター・アーネット氏は、情状酌量されるかと見られた。しかし事件のほとぼりが覚めた翌年4月、「雇用契約打ち切り」という形で、事実上解雇されている。
ジャーナリストは誤報を流しても、みんなが忘れた頃に復活する余地が残されている。過ちを犯す事は、報道関係者にとって不名誉な事だが、致命的な打撃となるまでには至らないのだ。これに関しては結構、笑えるというか、物悲しい逸話がある。冒頭で紹介したジョイ・スカッグスの作り話に騙された、ニューヨーク・タイムズの記者がいた。誤報を仕出かした後、職場に居辛くなった彼は退社せざるを得なかった。数年後、彼はフリーランス・ライターとして再びタイムズに投稿していたが、もう一度スカッグスの作り話を掲載してしまい、その後は、ついに同紙から見放されたという。書く方も書く方だが、一体、編集者は何をチェックしていたのだろう。いずれにしても、気の毒な話だ。
誤報には情状酌量の余地があるが、意図的に虚報(嘘情報)を流せば、これはもう記者生命は絶たれると見てよい。これに関して今では古典的となった逸話は、ワシントン・ポスト紙の「ジャネット・クック事件」だ。同紙の花形女性記者、ジャネット・クックは1981年に「8歳にして麻薬中毒に犯された少年」を取り上げた「ジミーの世界」と題する一連の報道によって、米国最高の報道賞ピュリッツァー賞を受賞した。ところが後日、これらの記事が全くの「でっち上げ」である事が発覚した。クックは報道業界から追放され、ウォーターゲート事件で一挙に高まったポスト紙の名声は、(一時的にせよ)地に落ちた。こういう事件は周期的に起きるようで、つい数年前にも、ボストン・グローブ紙の記者が立て続けに2人、虚報を流し、処分されている。日本では、かなり昔になるが、朝日新聞の記者が犯したサンゴ損傷事件をご記憶の方も多いだろう。
何れの事件にも共通するのは、メディアの責任は結局、社内処分という形に終始する事だ。記者本人は社会的に葬り去られる。しかし報道機関の信用は一時的に失墜しても、やがて時間が汚名を洗い流してくれる。そして世間が忘れた頃に、また同じ過ちを繰り返すのだ。インターネット上に怪しげな情報が溢れかえる中、新聞社のようなプロの報道機関も、サイバー・スペース上での活動を本格化している。仮に今後とも、こうした無責任な報道体制を継続すれば、プロとしての差別化ができなくなり、生き残りが危うくなるだろう。

 

これまでのファイナルカットの放送を見逃してしまった方。こちらから見れますのでぜひどうぞ!

FINAL CUT(ファイナルカット)をFODで無料視聴してみる!

 

第1話での亀梨和也さんのかっこいいシーンはこちらにまとめました↓

ファイナルカット 第1話の亀梨和也のかっこいいシーンベスト10!

 

 

では、最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m